別居することを決めた、あるいは具体的に別居を考え始めたとき、「家を出る前に何をしておけばいいのだろう」と迷うことがあります。

新しい住まいを決めるだけでなく、別居後の生活費をどうするのか。
子どもがいる場合には、どこで生活するのか。
何を持っていくのか、住民票は移した方がいいのか。

実際に生活を分けるとなると、考えておきたいことは少なくありません。

ただし、別居する前に、すべてを決めておかなければならないわけではありません。

夫婦で話し合っても決められないこともありますし、別居した後に整理していくこともできます。
また、暴力や強い威圧などによって同居を続けることに危険がある場合には、十分な準備をすることより、安全を確保することを優先した方がよいこともあります。

一方で、別居すると確認しにくくなる財産や収入の情報、別居直後から必要になる生活費や子どもの生活など、できれば別居する前に整理しておいた方がいいこともあります。

この記事では、別居するときに決めておきたいことについて、生活費・子ども・荷物・住民票など、実際の生活に沿って整理します。

この記事のポイント
01
別居前に、すべてを決めておく必要はありません
別居すると確認しにくくなることや、別居直後の生活に必要なことから整理しておきましょう。

02
別居後の生活費と住まいを具体的に考えておきます
新しい生活に必要な費用だけでなく、婚姻費用や現在の住まいにかかる費用についても確認します。

03
子どもがいる場合は、子どもの生活を中心に整理します
どこで生活するか、学校や保育園、もう一方の親との関わり、生活費などを考えておく必要があります。

04
荷物・財産資料・住民票なども確認しておきます
別居後に困らないよう、持ち出すものや必要な情報、住所変更に関する手続などを整理しておきましょう。

別居する前に、すべてを決めておく必要はない

別居を考え始めると、「何を決めてから家を出ればいいのか」「準備が足りないまま別居して大丈夫なのか」と不安になることがあります。

実際には、別居する前に、その後のことをすべて決めておく必要はありません。

別居後の生活費や子どものことについて、夫婦で話し合ってもすぐには決まらないことがあります。
離婚するかどうかや、離婚する場合の条件についても、別居した後に話し合うことができます。

一方で、別居によって生活の場所が分かれると、それまで確認できていたことが確認しにくくなったり、別居した直後から生活上の問題が生じたりすることがあります。

そのため、すべてを決めようとするのではなく、「別居前に確認しておいた方がいいこと」と「別居後でも整理できること」を分けて考えるのが一つの方法です。

別居すると確認しにくくなることは、先に整理しておく

別居した後でも、離婚や生活について話し合うことはできます。

ただ、同じ家で生活している間には確認できていた情報が、別居後には確認しにくくなることがあります。

例えば、夫婦の預貯金や保険、不動産、住宅ローンなどの財産に関する情報、給与や収入に関する資料などです。

また、別居した直後から、新しい住まいの費用や日々の生活費が必要になります。
子どもと一緒に別居するのであれば、子どもの住まいや学校・保育園、日常生活についても考えなければなりません。

別居前に確認しておきたいこと

別居後に確認しにくくなる財産や収入の情報、別居直後の生活費、子どもの生活、必要な荷物などです。

別居後でも整理できること

離婚するかどうかや離婚条件など、別居した時点ですべての結論を出しておく必要がないこともあります。

もちろん、何を先に整理した方がいいかは、それぞれの状況によって違います。

大切なのは、準備を完全に終わらせることではなく、別居した後に「確認しておけばよかった」「当面の生活を考えていなかった」と困ることをできるだけ減らしておくことです。

安全上の問題がある場合は、準備より安全確保を優先する

ここまでの話は、別居するまでにある程度の時間をかけて準備できることを前提としています。

しかし、配偶者から暴力を受けている場合や、強い威圧や脅迫があり、同居を続けることに危険がある場合には、同じようには考えられません。

そのような状況で、財産資料をそろえたり、相手と生活費について話し合ったりするために、無理に同居を続ける必要はありません。

安全を確保することを優先した方がよい場合があります

  • 暴力や脅迫などによって、本人や子どもの安全に不安がある
  • 別居することを事前に伝えることで、危険が高まる可能性がある
  • 相手に新しい住所を知られることに不安がある

このような場合には、安全な場所へ移ることを優先し、必要に応じて警察や配偶者暴力相談支援センター、弁護士などに相談しながら、その後の手続を考えることになります。

別居の準備に必要なことは、置かれている状況によって順番が変わります。

まずは通常の別居を念頭に、次に、別居後の生活を支える生活費と住まいについて整理していきます。

別居後の生活費と住まいをどうするか考える

別居すると、それまで一つだった夫婦の生活が二つに分かれます。

新しい住まいを用意するのであれば、家賃や引越し費用などが必要になります。
一方で、これまで住んでいた家についても、家賃や住宅ローン、光熱費などの負担が残ることがあります。

そのため、別居を始める前に、別居後にどのくらいのお金が必要になるのか、誰がどの費用を負担するのかを大まかにでも整理しておくことが大切です。

別居後に必要になる生活費を整理する

まず、自分が別居した後にどのような生活になるのかを考えてみます。

新しく住まいを借りる場合には、毎月の家賃だけでなく、敷金・礼金や引越し費用、家具・家電など、別居を始めるときにまとまった費用が必要になることがあります。

さらに、別居後は、水道光熱費や通信費、食費、日用品なども、それぞれの生活で負担することになります。

子どもと一緒に生活する場合には、子どもの食費や衣服費、学校・保育園などにかかる費用も考える必要があります。

別居を始めるときに必要になる費用

引越し費用、新しい住まいの初期費用、家具・家電など、別居を始める段階で必要になる費用です。

別居後に継続して必要になる費用

家賃、水道光熱費、通信費、食費、子どもの生活費など、別居後の生活を続けるために必要になる費用です。

細かな金額まで正確に計算する必要はありません。

ただ、現在の収入だけで生活できるのか、配偶者から生活費を受け取る必要があるのかなどを考えるためにも、別居後の収入と支出を一度整理してみるとよいでしょう。

婚姻費用をどうするか考える

別居しても、離婚が成立するまでは夫婦の婚姻関係が続いています。

そのため、別居したからといって、それぞれが自分の生活費をすべて自分だけで負担しなければならないわけではありません。

夫婦には、それぞれの収入や生活状況などに応じて、婚姻生活に必要な費用を分担する義務があります。
別居中でも、夫婦の一方から他方に対して、生活費として婚姻費用の分担を求めることがあります。

子どもと生活している場合には、子どもの生活費や教育費なども婚姻費用を考える上で関係します。

夫婦で話し合うことができるのであれば、別居後の生活費を毎月いくら負担するのか、いつからどのような方法で支払うのかなどを決めておくことが考えられます。

一方で、別居する前に婚姻費用について合意できなかったからといって、別居できないわけではありません。

夫婦間で金額などについて話し合いがまとまらない場合には、家庭裁判所に婚姻費用の分担を求める調停を申し立て、調停でも合意できなければ審判によって決めてもらうことができます。

婚姻費用が決まるまでの生活も考えておきます

  • 別居を始めた時点で、当然に一定額の婚姻費用が振り込まれるわけではありません。
  • 夫婦で金額が決まらなければ、家庭裁判所での手続が必要になることがあります。
  • そのため、婚姻費用が決まるまでの当面の生活費についても考えておくと安心です。

別居後の生活を考えるときには、「婚姻費用を請求できるか」だけではなく、実際に生活費を確保できるまでをどうするかという視点も大切です。

現在の家の家賃や住宅ローン、光熱費なども確認する

新しい住まいの費用だけでなく、それまで夫婦で生活していた家にかかる費用も確認しておきます。

賃貸住宅であれば、誰がそのまま住むのか、賃貸借契約の名義が誰になっているのか、家賃を誰が支払うのかといった問題があります。

持ち家で住宅ローンが残っている場合には、誰が家に住み続けるのかという問題と、誰が住宅ローンを支払うのかという問題は必ずしも同じではありません。

また、電気・ガス・水道、インターネット、保険などについても、契約者や支払口座を確認しておいた方がよい場合があります。

別居したからといって、これまでの住まいに関する契約や支払義務が自動的になくなるわけではありません。

そのため、新しい生活にいくら必要かだけでなく、別居後も残る支出がないかを確認しておくことが大切です。

生活費と住まいの見通しが立ったら、子どもがいる場合には、次に別居後の子どもの生活をどうするのかを具体的に考えていきます。

スポンサーリンク

子どもと別居する場合に決めておきたいこと

子どもがいる夫婦が別居する場合には、大人の住まいを分けるだけではなく、子どもの生活も変わることになります。

どちらの親と生活するのか、学校や保育園はどうするのか、もう一方の親とはどのように関わっていくのか。
さらに、子どもの生活費を誰がどのように負担するのかも考える必要があります。

このとき、「子どもと先に別居した方が親権に有利なのか」といったことだけを基準に考えるのは適切ではありません。

大切なのは、別居によって子どもの生活がどのように変わるのか、その中で子どもの生活や養育をどのように続けていくのかを具体的に考えることです。

子どもがどこで生活するのかを考える

まず考えることになるのが、別居後に子どもがどちらの親と生活するのかという問題です。

その際には、父母のどちらが子どもと生活したいかだけではなく、これまで誰がどのように子どもの日常生活を支えてきたのか、別居後にどのような生活環境を用意できるのかなども考える必要があります。

例えば、食事や身の回りの世話、学校や保育園への送迎、通院、習い事など、子どもの日常生活はさまざまなことによって成り立っています。

別居後もその生活をできるだけ安定して続けられるのかという視点から、具体的な生活をイメージしてみることが大切です。

子どもとの別居は、「どちらが有利か」だけで考えない

  • 子どもと別居を始めたという事実だけで、その後の親権や監護について結論が決まるわけではありません。
  • これまでの養育状況や別居後の生活環境、子どもの状況など、具体的な事情を踏まえて考える必要があります。
  • 子どもがどちらの親と生活するかについて父母の意見が対立している場合には、監護者の指定など家庭裁判所の手続が問題になることもあります。

そのため、子どもをめぐって父母の意見が大きく対立している場合には、「先に子どもと生活を始めればよい」と考えるのではなく、別居前に弁護士へ相談することも考えられます。

一方で、配偶者からの暴力や子どもへの虐待など、安全上の問題がある場合には、通常の場合と同じように事前の話し合いをすることが適切とは限りません。

そのような場合には、本人や子どもの安全を確保することを優先し、警察や配偶者暴力相談支援センター、児童相談所、弁護士などへの相談を検討することになります。

学校・保育園や日常生活への影響を確認する

子どもと一緒に別居する場合には、住む場所によって学校や保育園、幼稚園などへの通学・通園にも影響が生じることがあります。

現在の学校などにそのまま通えるのか、転校や転園が必要になるのか、送迎をどうするのかなどを確認しておきます。

また、通院している医療機関や習い事、学童保育など、子どもの日常生活に関係することもあります。

住所が変わる場合には、住民票の異動だけでなく、学校や自治体で必要になる手続がないかも確認する必要があります。

すべての環境を変えないことが常に最善とは限りませんが、別居によって子どもの日常生活のどこが変わるのかを事前に整理しておくと、必要な準備が見えやすくなります。

別居後のもう一方の親との関わりも考える

父母が別居しても、子どもともう一方の親との関係が当然になくなるわけではありません。

そのため、子どもの状況に応じて、別居後にもう一方の親とどのように関わっていくのかも考えることになります。

直接会うのか、どのくらいの頻度にするのか、電話やオンラインで連絡を取るのかなど、方法は家庭によってさまざまです。

父母だけで決めるのではなく、子どもの年齢や生活状況、意向などにも配慮しながら、子どもにとってどのような関わり方が適切なのかを考えることが大切です。

もっとも、暴力や虐待などがある場合には、子どもの安全を確保する観点から、通常とは異なる対応が必要になることがあります。

父母の間で話し合うことが難しい場合には、家庭裁判所の手続を利用して、別居中の親子の交流について取り決めることもできます。

子どもの生活費についても整理する

子どもと一緒に生活する場合には、食費や衣服費だけでなく、学校・保育園、医療、習い事など、子どもの生活にさまざまな費用がかかります。

離婚前の別居であれば、子どもの生活費だけを切り離して考えるのではなく、夫婦の生活費を含む婚姻費用の中で負担を整理することがあります。

そのため、別居後に子どもと生活するのであれば、毎月どのような費用がかかるのかを確認し、夫婦間で生活費をどのように負担するのかを考えておくことが大切です。

夫婦で金額を決められない場合には、前に説明したとおり、家庭裁判所に婚姻費用の分担を求めることもできます。

子どもがいる場合の別居では、親同士の離婚についての考えだけではなく、別居した後も子どもの生活をどのように続けていくのかを具体的に整理しておくことが重要です。

子どもの生活について見通しを立てたら、次に、実際に家を出る前に確認しておきたい荷物・財産に関する資料・住民票などを整理していきます。

別居前に、荷物・財産資料・住民票を整理する

生活費や子どものこととあわせて、実際に家を出る前に確認しておきたいのが、荷物や財産に関する資料、住民票などです。

別居した後でも取りに戻ったり、必要な資料を確認したりできることはあります。

ただ、夫婦関係が悪化している場合には、別居後に自宅へ戻ることが難しくなったり、これまで確認できていた資料を確認できなくなったりすることもあります。

そのため、別居した直後の生活に必要なものと、後から確認しにくくなりそうなものを中心に整理しておくとよいでしょう。

別居後すぐに必要になる荷物を整理する

まずは、別居した直後から生活するために必要なものを考えます。

衣類や仕事で使うもの、普段服用している薬などの日用品に加えて、本人確認書類や金融機関のカードなど、日常生活や各種手続に必要になるものがあります。

子どもと一緒に別居する場合には、子どもの衣類や学校・保育園で使うもの、薬など、子どもの生活に必要なものについても確認しておきます。

日常生活に必要なもの

衣類、仕事や学校で使うもの、薬、日常的に使用するものなど、別居直後から必要になるものです。

手続などに必要なもの

本人確認書類や自分が利用する金融機関のカードなど、別居後の生活や各種手続で必要になるものです。

一方で、別居をするからといって、自宅にあるものを自由に持ち出してよいとは限りません。

夫婦のどちらの所有物なのかが問題になるものや、高額な財産などについては、後に争いになる可能性があります。

そのため、当面の生活に必要なものと、財産として夫婦間で整理すべきものは分けて考えることが大切です。

財産や収入に関する資料を確認しておく

離婚することになった場合には、財産分与などを考えるために、夫婦にどのような財産があるのかを確認する必要があります。

ところが、別居した後になってから、相手の預貯金や保険、不動産などについて「どこに何があるのか分からない」ということがあります。

そこで、同居中に確認できる範囲で、夫婦の財産や収入に関する情報を整理しておくことが考えられます。

  • 預貯金の金融機関・支店などの情報
  • 生命保険や学資保険などの契約内容
  • 不動産の内容や住宅ローンの残高
  • 株式・投資信託などの金融資産
  • 給与明細や源泉徴収票などの収入に関する資料
  • 退職金に関する情報

すべての資料を持ち出さなければならないわけではありません。
自分が通常確認できる資料について、必要に応じて内容を記録したり、写しを保存したりする方法もあります。

資料を集めるために、無理な方法をとる必要はありません

  • 別居前だからといって、相手の情報をどのような方法でも調べてよいわけではありません。
  • 相手のアカウントへ無断でログインするなど、情報の取得方法そのものが問題になることがあります。
  • 確認できない財産がある場合でも、離婚調停や訴訟などの中で資料の開示が問題になることがあります。

大切なのは、すべての財産を完全に把握してから別居することではなく、後から確認しにくくなりそうな情報について、今確認できるものがないか考えておくことです。

住民票をどうするか考える

別居して住所が変わる場合には、住民票をどうするのかも気になるところです。

住民票は、離婚しているかどうかではなく、実際にどこを生活の本拠としているかに応じて届け出るのが基本です。

そのため、「まだ離婚していないから住民票は移せない」というわけではありません。
別居によって生活の本拠を新しい住所へ移した場合には、転出・転入や転居など、必要な住民票の手続を確認しておきましょう。

もっとも、新しい住所を配偶者に知られることで平穏な生活に支障が生じるおそれがある場合などには、あえて住民票をすぐには移さないことを検討する場合もあります。

また、子どもと一緒に転居する場合には、住民票だけでなく、学校や保育園、児童手当、健康保険など、住所や世帯の変更に伴って必要になる手続がないかも確認しておくとよいでしょう。

一方で、配偶者からの暴力などがあり、新しい住所を知られることに不安がある場合には、通常の場合とは別の対応が必要になることがあります。

新しい住所を知られたくない場合は、事前に確認を

  • 新しい住所を知られることで平穏な生活に支障が生じるおそれがある場合には、住民票をすぐには移さないことを検討する場合もあります。
  • DVなどの事情がある場合には、住民票の写しなどの交付を制限する支援措置を利用できることがあります。
  • 安全に関わる事情がある場合には、市区町村の窓口や配偶者暴力相談支援センター、弁護士などに相談しながら対応を考えることもできます。

郵便物や住所変更が必要なものも確認する

住民票とは別に、別居後の郵便物をどこで受け取るのかも考えておきます。

金融機関やクレジットカード、保険、勤務先など、登録住所を変更する必要があるものがないか確認しておくとよいでしょう。

必要に応じて郵便物の転送手続を利用することも考えられます。

ただし、新しい住所を配偶者に知られたくない事情がある場合には、各種手続を通じて住所がどのように扱われるのかにも注意が必要です。

荷物や書類、住所に関する手続を一度にすべて終わらせる必要はありません。

別居した直後から必要になるもの、別居後には確認しにくくなるもの、住所が変わることで手続が必要になるものという順番で整理すると、優先順位をつけやすくなります。

ここまで準備できたら、最後に、別居した後に相手とどのように連絡を取り、離婚や生活についての話し合いを進めていくのかを考えておきましょう。

スポンサーリンク

別居した後の連絡方法と、今後の進め方も考えておく

別居は、家を出ればそれですべてが終わるわけではありません。

別居した後も、生活費や子どものこと、荷物、夫婦の今後などについて、相手と連絡を取る必要が生じることがあります。

そのため、別居を始めるときには、別居後にどのような方法で連絡を取り、何について話し合っていくのかも考えておくとよいでしょう。

別居したことを相手にどう伝えるか

夫婦で話し合った上で別居するのであれば、別居すること自体について改めて伝える必要はないかもしれません。

一方、相手が不在の間に家を出るなど、事前に十分な話し合いをせずに別居を始める場合には、別居後にどのような連絡をするのかを考えることになります。

その際、別居を始める時点で、離婚するかどうかや離婚条件についてまで、すべて自分の考えを伝える必要があるとは限りません。

まずは、別居して生活を分けることや、今後の連絡方法など、必要なことから伝える方法もあります。

ただし、暴力や脅迫などがあり、直接連絡することで危険が生じる可能性がある場合には、無理に自分から連絡する必要はありません。
弁護士などを通じて連絡する方法を検討した方がよい場合もあります。

別居後の連絡方法を決めておく

別居後も、電話、メール、LINEなどで相手と連絡を取ることはできます。

ただ、夫婦関係が悪化している場合には、電話でその都度話すことが大きな負担になったり、「言った」「言わない」という問題が生じたりすることもあります。

そのような場合には、メールやメッセージなど、内容を後から確認できる方法で連絡することも考えられます。

また、生活費、子どもの予定、荷物の受け渡し、離婚についての話し合いなど、必要な連絡と夫婦間の感情的なやり取りをできるだけ分けることで、話を整理しやすくなることもあります。

別居後すぐに整理すること

生活費、子どもの生活、荷物、必要な連絡方法など、別居後の生活を続けるために必要なことです。

その後に考えていくこと

離婚するかどうか、離婚する場合の条件など、時間をかけて整理できることもあります。

別居したからといって、すぐに離婚を決める必要はない

別居を始める理由は夫婦によって違います。

離婚する意思を固めて別居する場合もあれば、一度距離を置いて今後の夫婦関係を考えるために別居する場合もあります。

そのため、別居したことと、離婚することは同じではありません。

別居した後に落ち着いて考えた結果、離婚について話し合うこともあれば、夫婦関係を続ける方向を考えることもあります。

まだ別居するかどうか自体を迷っている場合には、別居によって何が変わるのかを先に整理してみてもよいでしょう。

離婚前に別居した方がいい?|別居のメリット・注意点と離婚への影響

夫婦だけで話し合うことが難しければ、調停なども検討する

別居した後、夫婦で離婚について話し合い、条件について合意できれば、協議離婚をすることができます。

一方で、相手が離婚そのものに応じない場合や、生活費、子どもの監護や親子交流などについて話し合いがまとまらない場合もあります。

そのような場合には、夫婦だけで話し合いを続けることだけが選択肢ではありません。

離婚について家庭裁判所の調停を利用したり、婚姻費用など個別の問題について家庭裁判所の手続を利用したりすることも考えられます。

相手が離婚に応じない場合の進め方については、こちらの記事でも整理しています。

離婚したいけど相手が応じない場合はどうなる?|離婚できる条件と進め方

別居は、「生活を分けた後」のことまで考えて準備する

別居する前に、その後のことをすべて決めておく必要はありません。

ただ、別居すると確認しにくくなる財産や収入の情報、別居直後から必要になる生活費、子どもの生活、荷物や住民票など、先に整理しておいた方がよいことはあります。

大切なのは、完璧に準備してから家を出ることではありません。
別居した後にどのような生活になるのかを具体的に考え、今確認しておいた方がよいことから整理しておくことです。

そして、別居したからといって、その時点で離婚についての答えまで出す必要はありません。
生活を分けたことで見えてくることも踏まえながら、その後の夫婦関係や離婚について考えていくことができます。

どの段階から整理しますか