なぜ、このサイトを作っているのか

インターネット上には、
不安を強く煽る表現や、
「今すぐ相談を」「無料」「解決実績多数」といった
似た言葉が並ぶ法律情報が多くあります。

それらが、すべて間違っているとは思っていません。

ただ、実務を続ける中で、
もう少し落ち着いて考えるための情報があってもいいのではないか、
と感じる場面が増えてきました。

例えば、子どもがいる離婚の場面では、
親権や養育費、面会交流といった法的な項目を決めることになります。

しかしその根底には、
離婚後も子どもができるだけ安定した環境で暮らせるようにするにはどうすべきか、
という、より本質的な問いがあります。

実際の紛争では、
それぞれが自分の主張の正しさに目を向けるあまり、
子どもの立場から状況を見直す余裕が失われてしまうことも少なくありません。

このサイトでは、
そうした場面で、いきなり結論に飛びつくのではなく、
一度立ち止まり、前提となる事実や制度を整理し、
考え直す視点を大切にしています。

このサイトは、
そのような違和感から生まれています。

このサイトで発信している情報について

ここに掲載している情報は、
「依頼を前提に理解してもらうための説明」ではありません。

多くの法律問題では、
「弁護士に相談すべきかどうか」を判断する段階が、
最も迷いが大きく、精神的な負担も重いものです。

そのためこのサイトでは、
依頼するかどうかを決める前の判断材料として、
できるだけ正確で、整理された情報を提供することを重視しています。

読んだ結果として、
「今回は依頼しない」という判断に至るのであれば、
それも一つの適切な選択だと考えています。

どのような依頼を想定しているか

弁護士であっても、
すべての相談や、すべての人に対して
万能に対応できるわけではありません。

事案の性質や、
相談される方の考え方、
解決までに求める距離感によっては、
他の弁護士や、別の手段の方が適している場合もあります。

私は、
「できるだけ多く受任する」という姿勢ではなく、
合わない場合には、依頼をお受けしない、
という立場を取っています。

収益や広告についての考え方

このサイトの運営や更新には、一定のコストがかかります。
そのため、広告等を利用する場合があります。

また、このような情報発信によって収益を得ることで、
運営が継続しやすくなり、
より多くの情報に触れてもらえる機会が増えるのであれば、
積極的に収益化したいとも考えています。

ただし、
情報の内容や結論を、
収益のために歪めたり、
不安を煽って行動を急がせたりすることはありません。

最後に

法律問題は、
早く動けば必ず正解になる、というものではありません。

一度立ち止まり、
情報を整理し、
考える時間を持つこと自体が、
問題解決の一部になることもあります。

このサイトが、
そのための静かな材料置き場の一つになれば、
それで十分だと考えています。