前の記事では、
目の前の出来事を、
他の人の話と同じようにまとめてしまわないこと、
そして、状況を分けて考える視点があることを見てきました。

ここからは、
その整理をもう一段だけ進めていきます。

この回で見るのは、
その投稿の「何が嫌なのか」という点です。

「嫌だ」「気になる」「引っかかる」
という感覚は、
判断の邪魔になるものではありません。
むしろ、どこに問題があるのかを考えるための、
最初の手がかりになることが多いものです。

ただ、その感覚のまま考え始めると、
事実の問題なのか、
書き方の問題なのか、
評価や印象の問題なのかが、
混ざったままになりがちです。

この回では、
結論を出すことや、
対応を決めることはしません。
まずは、
「自分はその投稿のどこに反応しているのか」を、
少しだけ丁寧に見ていきます。

「嫌だ」という感覚を一つにしない

投稿を見て「嫌だ」と感じるとき、
その感覚はとてもはっきりしているようでいて、
中身はいくつかに分かれていることが多いものです。

たとえば、
書かれている事実が違うと感じているのか、
事実かどうかはともかく、
書き方がきついと感じているのか。

あるいは、
自分や自分の会社のことを指しているように思えて、
評価されている気がするのか、
誰かに誤解されるのが怖いのか。

こうした違いを分けないまま、
「とにかく嫌だ」
「放っておけない」
と考え始めると、
どこが問題なのかが曖昧なまま、
判断だけが先に走りやすくなります。

嫌だという感覚自体が間違っているわけではありません。
ただ、その感覚の中に何が混ざっているのかを見ないままでは、
整理は進みません。

まずは、
「自分はこの投稿の何に反応しているのか」
という問いを、
一度立ち止まって考えてみることが、
この段階での整理になります。

事実と、書き方や評価を分ける

投稿が気になるとき、
多くの場合、
事実と書き方や評価が混ざった形で読まれています。

たとえば、
書かれている内容そのものが
自分の知っている事実と違うと感じているのか。
それとも、
事実がどうであれ、
表現の仕方や言い回しに
引っかかっているのか。

この二つは、
似ているようで、
まったく違う種類の問題です。

事実が違うと感じている場合と、
事実はさておき、
悪く書かれていると感じている場合とでは、
その後に考えるべきことも変わってきます。

にもかかわらず、
両方をまとめて
「ひどい投稿だ」
「放っておけない」
と捉えてしまうと、
自分が何に反応しているのかが、
自分でも分からなくなりがちです。

ここで必要なのは、
どちらが正しいかを決めることではありません。
まずは、
自分が引っかかっているのが、
事実の部分なのか、
それとも書き方や評価の部分なのかを、
分けて見ることです。

分けて見てみるだけで、
同じ投稿でも、
感じ方や問題の重さが
少し違って見えてくることがあります。

それは、自分のことだと分かるのか

投稿が気になるとき、
そこに書かれている内容が、
自分や自分の会社のことだと
感じられるかどうかは、
とても大きな違いになります。

はっきり名前が書かれている場合もあれば、
名前はなくても、
読めば自分には分かるように
書かれている場合もあります。

さらに、
自分には分かるとしても、
それがどのくらいの人に分かるのかは、
また別の問題です。

ごく限られた関係の人だけが
「あのことだ」と気づくのか、
それとも、
少し事情を知っている人なら
誰でも分かるような書き方なのか。

あるいは、
業界や地域を知っている人なら
すぐに特定できるような情報が
含まれていることもあります。

この違いによって、
同じ投稿でも、
受け取られ方や影響の広がり方は
大きく変わります。

だからこそ、
この投稿が、
自分にだけ分かるものなのか、
それとも、
一定の範囲の人に
自分のことだと分かるものなのかを、
分けて考えてみることが大切になります。

どのくらいの人に見られているのか

同じ投稿でも、
それを見ている人の範囲によって、
感じ方や重さは大きく変わります。

限られた人しか見ていない場所で
書かれているものなのか、
誰でも簡単に目にできる場所で
広く見られているものなのか。

また、
今この瞬間だけ見られているのか、
検索した人があとから見つける形で
長く残り続けるのか。

こうした違いは、
投稿の内容そのものとは別に、
その影響の広がり方を変えていきます。

にもかかわらず、
投稿を見たときの
自分の不快感や不安だけで考えてしまうと、
実際にどのくらいの範囲に届いているのかが、
見えにくくなりがちです。

この段階では、
多いか少ないかで
良し悪しを決める必要はありません。

まずは、
その投稿が、
どのくらいの範囲に向かって
見られているものなのかを、
整理してみることが大切です。

人数の多さではなく、
どんな立場や関係の人に
届いているのか、
という点に目を向けてみてください。

この段階では、答えを出さなくていい

ここまでで見てきたのは、
その投稿に対して
自分がどこに反応しているのかを、
分けて考えるための視点でした。

事実の問題なのか、
書き方や評価の問題なのか。
自分のことだと分かるのか、
それとも限られた範囲だけに伝わるのか。

こうした違いを見ていくと、
「とにかく何とかしなければ」
という一つの気持ちの中に、
いくつもの要素が重なっていたことに
気づくことがあります。

この段階で、
何かを決めたり、
対応を選んだりする必要はありません。

まずは、
自分が何に一番引っかかっているのかを、
少し言葉にできていれば十分です。

からは、
ここで見えてきた要素をもとに、
状況の整理をもう少し進めていきます。